正面
2005年 05月 21日
「どんな関わり合いでも」
マルガリータはそういった。表情はいつもと変わらなかったと思ったが、思い返してみると、あれが、彼女の寂しいときに見せる顔なのだろう、そうわかる。
「無くなると寂しいよね」
寂しい表情。彼女が寂しいと口にしたから、そう見えただけかもしれない。彼女は言葉ほど寂しいとは感じていなくて、けれどその言葉を口にした。そういうこともあり得る。
「止める事なんてできないけど、寂しいよね」
けれどそれはなんというか、寂しいという気持ちを確認しているように見えて、寂しいときにはこういう顔をするものだと、訓練しているようで、ああ寂しくなんて思わなくてもいいのだ、と、寂しい気持ちなど覚えなくていいのだ、と、言ってしまいそうになる。
そんなことはないのに。
マルガリータはそういった。表情はいつもと変わらなかったと思ったが、思い返してみると、あれが、彼女の寂しいときに見せる顔なのだろう、そうわかる。
「無くなると寂しいよね」
寂しい表情。彼女が寂しいと口にしたから、そう見えただけかもしれない。彼女は言葉ほど寂しいとは感じていなくて、けれどその言葉を口にした。そういうこともあり得る。
「止める事なんてできないけど、寂しいよね」
けれどそれはなんというか、寂しいという気持ちを確認しているように見えて、寂しいときにはこういう顔をするものだと、訓練しているようで、ああ寂しくなんて思わなくてもいいのだ、と、寂しい気持ちなど覚えなくていいのだ、と、言ってしまいそうになる。
そんなことはないのに。
by plasebo55
| 2005-05-21 01:05
| オリジナル小説